千葉県にお住まいの方よりお問い合わせを頂きました。
ほとんどが1950年代の映画パンフレットがあるということでした。
お父様が大切にしていたもの、と伺いましたのでさっそく宅配にてお送りいただきました。
ビートルズや東京オリンピック関係の雑誌、パンフレットが少々と、その他は映画パンフレットでした。
1点ずつ細かく拝見させて頂きましたが、今回のご依頼品では惜しくも書き入れ、破れ、折れ、本文内の切り抜きが目立つものも多かったのですが、
「突撃隊」「リンゴ・キッド」「禁断の惑星」「紳士は金髪がお好き」など、人気の高いものも多数ございました。
(一部です)
さらに少し前買取ブログでも書いたのですが、パンフレットの中に挟まっていたチラシにめずらしいものが。
こちらももちろん査定させて頂きました。
ご依頼者様ありがとうございました。
古典SFの金字塔「禁断の惑星」
さて、本日お買取りさせて頂いた商品の中で人気の高い作品だった「禁断の惑星」ですが、
いちSF映画としてだけではなく、SF映画の歴史的にも趣の深い作品とのこと。
SF映画の歴史は映画業界の歴史とも言われており、映像技術の進化と共にSF映画も進化してきました。
映画としてのSFの起こりは1902年。フランスで制作された「月世界旅行」というサイレント映画が
SFの原点と言われており、この大掛かりなセットでの撮影や今まで見られなかった技術は後に続くSF映画に
多大な影響を与えたそうです。
それまでSF小説というのは一般人にとって馴染みの無かったジャンルでしたが、映像と言う表現方法により
視覚的に分かりやすくなり、そのSF映画が織り成す非日常感がヒットし後のSF映画黄金期を作ることとなります。
その後、1910年に小説「フランケンシュタイン」を映画化。フランケンシュタインは1931年にも
再度制作されることとなり「フランケンシュタインの花嫁」「フランケンシュタインの復活」
「フランケンシュタインの幽霊」などの人気シリーズに繋がっていきます。
1927年にはフリッツ・ラング監督により「メトロポリス」が映画化され、SF的に必要な
設定の全てをちりばめられているこの作品はファンの間では”SF映画の原点にして頂点”の不朽の名作として知られているそうです。
1933年は「キング・コング」が映画化されアメリカでは1976年、2005年にリバイバル上映されることになり
また、同年には「透明人間」も制作されており、こちらも何度かリメイクされております。
そして1950年代に差し掛かるとSF映画ブームが始まり、
ジョージ・パル監督により「月世界征服」「地球最後の日」「宇宙戦争」「タイムマシン」などの
人気作品を皮切りに、1951年にはロバート・ワイズ監督により「地球の静止する日」、
ハワード・ホークス監督「遊星よりの物体X」が1954年にはウォルト・ディズニーより
「海底二万哩」が作られる中、1956年に「禁断の惑星」が作られます。
この「禁断の惑星」は1950年代のSF映画傑作のひとつとされ、斬新なアイディアと
洗練されたデザインが当時の常識をくつがえす内容で世界に衝撃を与え、現代SF映画の前身とも言われています。
私が目にした本作の評価の中でも
「今の時代にはないアナログ的なSF表現が素晴らしく古典SFの金字塔」
「思った以上に面白く、今見ても色褪せない名作」
「後年のSF映画で用いられる多くの要素を盛り込んだ本作はSF映画の教科書のようだ」
とSFファンの中でも非常に高く評価されていることが伺えます。
上記の古典SF作品が築いた礎は後の作品に受け継がれ、数えきれないほどの名作を生み出していきます。
その影響は海を越えた日本にも渡り、本多猪四郎監督による「ゴジラシリーズ」も誕生することとなります。
こうしてSF映画を振り返ってみると、SF映画の歴史は映画産業の歴史と言われることも納得で、調べれば
調べるほど関連作品や人気シリーズが影響を受けた作品が出てくるので、SF作品が未だに映画ファンにおいて
人気ジャンルの一つであることも頷けますね!
当店では映画関係の商品の買取を随時強化しています。
映画ポスター、古いパンフレット、DVD、スチール写真、関連雑誌、書籍など、
少量でもお気軽にご相談ください。
古い映画チラシ一枚が数万円で買取・・・という例もございます。
こんなものはどうかな?これはきっと買い取れないよね?
など、何でも聞いて頂ければと思います。
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