ご依頼者様のお父様が集められていたものという事で宅配買取のご依頼を頂きました。
「結構な量があります」と聞いていましたが、なるほど、確かにすごい量でした。
メインは大体1970年代からの映画のプレスシート。その他映画チラシ、パンフレット等。
当時のプレスシートはおおよそB3判が多く、B4判の二つ折り等も見受けられますが、それらが箱にぎっしりと詰められていました。
通常よりもお時間を頂いてしまいましたが、すべてのタイトル、その状態などを細かく拝見させて頂きました。
クリント・イーストウッドやスティーブ・マックィーンなどの人気俳優作品、西部劇作品なども多く、嬉しいご依頼でした。
そしてその他、プレスとは別に、ファイルに収められた少量のチラシがあり、ふと手にってみると中々見ないタイトルが。
(一部です)
いずれも簡単には見かけない物だったので、少々奮発してしまいました。
惜しかったのがパンチ穴。ほぼすべてに空いており、やむなく減額をせざるを得なかったのが残念でした。
アメリカ西部劇とマカロニ・ウェスタンって何が違うの?
今回ご依頼者様も多くコレクションされていた西部劇作品ですが、
古い映画のポスター・パンフレット・チラシの中では人気が高く、古い作品であれば
高額な値段が付きやすいジャンルの1つとなっております。
そしてチラシコレクターの中でレアチラシになる作品の代名詞と言えば
クリント・イーストウッドが出演している初期の作品ですが、西部劇映画史全体で
言えば実は後期の作品にあたり、“西部劇の黄金期”と呼ばれる時代はまた別にあるようです。
クリント・イーストウッドが出演したのはセルジオ・レオーネ監督が活躍した
1960年代~1970年代に掛けてのいわゆるイタリア製西部劇のマカロニ・ウェスタンの時代。
対して“西部劇の黄金期”と呼ばれたのは西部劇の巨匠で神様とも言われる
ジョン・フォード監督が活躍した、第二次世界大戦後の1940年代~1960年代頃に
かけて制作された作品。
そしてこの2つの時代の作風には大きな違いがります。
1940年~1960年頃に作られたアメリカ西部劇の多くは主人公の
白人ガンマンを”善”とし、無法者や先住民を”悪”とする勧善懲悪の形式。
主人公は正義感に溢れ、道徳を重んじ、弱きを助け悪を挫く…そんなヒーローとして
描かれていることが多かったのです。
(ちなみに、1950年代以降にこの”悪”の部分が物議を醸し、無法者はともかく先住民を
“悪”と決めつけるのはどうなんだろうという世論もあり、正義と悪の境界の曖昧な作品も
登場し始めます。)
そして、アメリカ西部劇に対するマカロニ・ウェスタンの一番大きな違いは暴力性。
アメリカ西部劇の骨子が”正義と悪”(もしくはその境界)なのに対し、マカロニ・ウェスタンは
正義など関係ないアウトロー、一匹狼などが主人公となり、道徳やルールなどお構いなしに
敵を豪快に葬り去る…今で言うダークヒーローのような立ち回りの映画で、ハードボイルドさを
売りにしていたようです。
そんなアメリカ西部劇とマカロニ・ウェスタン、それぞれ代表的な作品はいくつかありますが、
ジョン・フォード監督のアメリカ西部劇だと…
・「駅馬車(1939)」
・「アパッチ砦(1948)」
・「黄色いリボン(1949)」
セルジオ・レオーネ監督のマカロニ・ウェスタンだと…
・「荒野の用心棒(1964)」
・「夕陽のガンマン(1965)」
・「ウェスタン(1968)」
といった作品のアイテムが高額になるケースが多いようです!
2つの時代の作風の違いからまた映画を見てみるのも面白いかもしれませんね!
1960年代以前のチラシや変形チラシは三日月堂まで!
映画チラシでは現在1980年代以降の物のご依頼を多く頂いており、80年代以降の作品のものが中心のものでは評価が難しくなってきてしまっておりますが、
1960年代以前の古いものや、通常のA4判の物ではないもの、2つ折り、3つ折りなどの変形チラシなどではタイトルにより、高価買取になる物もございます。
また、ジャンルや俳優、女優などでカテゴライズし、きっちりファイルに保管されているものなども評価させて頂きます。
昔に収集していたチラシ、パンフレットなどがございましたらまずはお気軽にご相談ください。
映画関係の物なら何でも幅広く買取しております。
・映画ポスター・プレスシート
・映画パンフレット・チラシ
・映画DVD・未DVD化のVHS(ビデオテープ)
・スチール写真、ロビーカード
・台本(シナリオ)
・近代映画、スクリーンなどの映画関連雑誌、単行本など書籍
などなど、
長野県内出張買取に伺います。
その他県外の方のご依頼も、全国どこからでも着払いにてお送りいただく宅配買取にて承っております。
事前査定も承っておりますのでお気軽にご相談ください。